日本人はなぜ短足?遺伝子などの原因および食生活や習慣など生まれつき以外の理由と短足対策について

日本人は代々、短足の民族です。日本人が縄文時代から短足だったことは、科学的な研究でも明らかになっています。そもそも日本人が属するモンゴロイドという人種は、コーカソイドやネグロイドと比べて、胴が長く足が短いのが特徴です。

そのうえ、日本の場合は島国で、長く鎖国していたため、他の国ほど混血が進んでいません。そのため、現代に至るまで、日本人の胴長短足体型が長く続いてきたのでした。

上記の説明で、「そうか、自分の足が短いのは日本人だからしょうがないのか」と思った人はいないでしょうか。生まれつき短足である事実は受け止めるべきですが、あきらめてしまっては何の解決にもなりません。

そこで、なぜ日本人が短足になったのか、その原因を考えるとともに、短足改善のためにできることをお伝えしましょう。

目次

日本人が短足の理由1. 遺伝

日本人が短足である大きな原因は、やはり遺伝です。先祖代々、短足の遺伝子を受け継いできたわけですから、現代人の私たちも短足になる遺伝子を持っているのです。

しかし、遺伝子だけが短足になる原因とは限りません。親が短足なのに子どもは足が長いとか、同じ親から生まれた兄弟なのにまったく似ていないといった例は実際よくあります。これは、生活習慣を始め、成長過程におけるさまざまな要因が体つきを作り上げるからです。

日本人が短足の理由2. 食生活

食生活によって、体つきは大きく変わります。たとえば、成長ホルモンが最も活発に分泌される成長期に、お菓子やジャンクフードばかりで、栄養をしっかり摂取しなかった場合、本来伸びるはずの身長もあまり伸びずに、ストップしてしまうことは大いにあり得ることです。

「身長が高い=足が長い」ではありませんが、すくすく背が伸びれば、足も相応に伸びます。身長が十分に伸びなかったら、足も十分に伸びないのです。

日本人が短足の理由3. 運動不足

スポーツを始めてから背が伸びた人もいる

運動による影響も大きいです。たとえば、バスケットボールやバレーボールなど、ジャンプするスポーツの選手は背の高い人が多いですが、みんながみんな、子どものころから背が高かったわけではありません。これらのスポーツを始めてから背が伸びたという人もたくさんいます。

バスケやバレーは体を伸ばすため、骨にほどよく刺激を与える

バスケットボールやバレーボールに限らず、スポーツで体の筋や腱をしっかり伸ばし、骨にほどよく刺激を与えることで、体は大きく成長します。単にジャンプすればよいわけではなく、投げる、伸ばす、ひねるなど、スポーツを通じてさまざまな動作を行うことが大切です。骨や筋肉に良い刺激が与えられ、それが足の成長にも関係します。

短足の原因は、骨や筋肉に刺激を与えるほど運動していないから

ということは、日本人が短足なのは、骨や筋肉に良い刺激を与えるほど運動していないという結論になるでしょう。さまざまな研究から、これは事実のようです。よく「今の子どもは昔と比べて手足が長い」という話を聞きますが、これは現代の子どもには当てはまりません。

全国の17歳の平均身長は低くなっている

文部科学省によると、全国の17歳の平均身長は、以前と比べて低くなっています。最も身長が高かった時より、3mmほど縮んでいるとのことです。しかも、身長は低くなっているのに、逆に座高は高くなっていることもわかっています。要は、最近の子どもは以前よりも胴長短足の傾向にあるということです。

親世代に比べて、子供のほうが足が短くなっている

親の世代と比べて、今の子どものほうが足が長いとは言えなくなっていることがわかります。それにはさまざまな要因が考えられますが、運動不足も大きな理由です。科学の発達で生活がますます便利になり、昔の人よりも体を動かさなくなっているのは明らかでしょう。

日本人の胴長短足は腸が長い影響?

食物繊維を消化しやすいように、腸が長くなった?

冒頭でも触れたように、日本人は縄文時代から胴長短足の体型でした。なぜそうなったのかについては、人種的な要因の他に、稲作を中心とした文化ゆえに、植物性の食品を主に食べてきたから、食物繊維を消化しやすいように腸が長くなったことが原因であると言われることがあります。

食物繊維の消化には時間がかかります。そのため、肉食動物に比べて、草食動物の腸の長さはかなり長いです。同じことが、西洋人と比べた時の日本人にも当てはまるという説ですが、これは本当なのでしょうか。

腸が長いから胴長短足ではない

日本人は腸が長いから胴長短足というのは事実ではありません。胴長短足は事実としても、腸が長いというのは事実ではありません。人間の腸の長さには、個人差は多少あるものの、人種的な違いはないというのが現在の定説です。

実際、1995年には西洋人と東洋人の腸の長さを比較した研究が発表されています。それによると、西洋人の平均は114cm、東洋人の平均は111cmでした。日本人と断定した研究ではありませんが、それほど大きな違いはありません。

その後、日本人とアメリカ人(白人と黒人)を比較した研究も行われ、その結果、日本人の大腸の長さは平均154.7cm、アメリカ人が平均158.2cmでした。アメリカ人のほうが若干な長いぐらいですので、日本人は稲作中心の食文化だから腸が長くなった、という説が間違いであることがわかるでしょう。

短足を決める基準とは?

短足に悩む人は少なくありません。そういう人たちは、そもそも何を根拠に自分が短足だと思っているのでしょうか。他人に指摘されて、または他人と比較してなど、いろいろ理由はありそうです。しかし、それはあくまで、あなた個人が短足な気になっているだけかもしれません。もしくは、足は短くないのに、姿勢の悪さや着こなしのまずさで、実際より足を短く見せているだけということも考えられるのです。

股下比率が45%以下なら胴長短足

ところで、短足を決めるはっきりした基準が決まっているのをご存じでしょうか。股下の長さを身長で割って算出する「股下比率」です。日本人では45%以下の場合、胴長短足という基準になります。

身長170cm男性の股下比率45%は76.5cm

股下比率が45%とは、具体的にどのぐらいなのでしょうか。身長170cmの男性を例に考えてみましょう。股下比率(%)は、股下÷身長(cm)×100という計算式になるので、それに当てはめると、股下が76.5cmならば、身長170cmの人の股下比率はぴったり45%になります。

20代男性の平均身長、股下平均

ちなみに、日本の20代男性の平均身長は171.9cmで、股下の平均は78.2cmです。ということは、日本人男性の股下比率は平均45.5%になります。45%以上あれば短足ではないとすると、一般的なイメージと違って、日本人男性の足は短くないのです。

20代女性の平均身長、股下平均

一方、20代女性の場合、平均身長が158.6cmで、股下の平均が70.9cmなので、股下比率は44.7%になります。45%以下なので、女性に関しては短足と言えそうです。

足の長さの測り方

股下比率を割り出すには、股下の長さを正確に測る必要があります。自身が短足かどうか気になる人は、まず一度、正確な股下を測定しておきましょう。

股下の測り方は簡単です。

  1. 壁を背にしてまっすぐ立ち、両足の間を15cmほど空けてください。その時の股下から床までの長さが足の長さです。
  2. 厚みのある、背表紙がしっかりした雑誌などを用意し、真っすぐ立った状態の股下にあてがいます。雑誌と壁が垂直になるように、短い辺を壁に当ててください。
  3. 雑誌の長い辺を股下にギュッと押し付けます。雑誌の位置はそのままに壁から離れ、雑誌の上辺から床までの長さをメジャーで測りましょう。

一人で測るのが難しい時は、家族などにお願いするとよいでしょう。付箋などで印をつけて測れば、一人でも正確な股下の長さを測れます。

短足を長く見せることは可能

日本人が短足の理由と、短足の基準などについて解説してきましたが、もちろんこれらは全体的な傾向であって、同じ日本人でも、個人個人を見ると大きな違いがあるのは当然です。一人一人を見ると、スラリと足の長い人もいれば、極端に足の短い人もいます。

とはいえ、やはり遺伝の要素は大きいため、両親とも短足で、自分もやはり短足だという人も多いでしょう。小さいころから栄養バランスの取れた食生活を送り、活発に運動して過ごしてきたのに、遺伝のせいで足が短いことを悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

股下比率を測ったところ、やはり自分は短足だったと改めて認識した人もいるでしょう。しかし、それであきらめる必要はありません。短い足を物理的に長くすることは難しいですが、実際より長く見せることは可能です。

短い足を長く見せるファッション

服の着こなしによって、実際より足が長く見えたり、逆に足が短く見えたりすることがあります。短足にお悩みなら、実際より長く見えるコーデに挑戦してみましょう。その前に、短足男性がやってはいけないファッションのポイントをいくつか紹介します。

裾の長いパンツ|やってはいけないファッション

やってはいけない1つ目のファッションは、裾の長いパンツです。裾が長くて足首のところでクッションになるようなタイプのパンツは、足の短い人にはおすすめできません。足の長い人が穿くとスタイリッシュに見えますが、短足の場合はますます短足に、野暮ったく見えてしまいます。短足の人には、ジャストサイズの丈か、アンクル丈のパンツがおすすめです。

現在お持ちのパンツの中で、気に入っているけれど裾が少々長すぎるというものもあるでしょう。せっかくのお気に入りですから、裾が長すぎるからという理由だけで捨てるのはもったいないです。裾上げして、ぴったりの丈に直しましょう。自分で難しい場合は、販売店に持っていくと直してくれます。

パンツと靴の色を揃えない|やってはいけないファッション

やってはいけない2つ目のファッションは、パンツと靴の色が違う組み合わせです。パンツが黒、靴が白というような、全然違う組み合わせだと、「ここまでが足ですよ」と境目を強調してしまいます。短足の人がこれをやると、短い足をアピールしていることになります。

パンツと靴は同系色でそろえましょう。まったく同じ色でなくてもよく、パンツはネイビー、靴は黒などの同系色にまとめると、足の境目があいまいになって、実際より足が長く見えます。

太いパンツ|やってはいけないファッション

やってはいけない3つ目のファッションは、太いパンツです。足が太いと、太めのパンツのほうが足の太さを隠せると考えるかもしれませんが、足の太さは目立たなくなっても、スラリとした印象は与えません。足が短いと、子どもっぽく見えてしまいます。太めのパンツをスタイリッシュに穿きこなすには、ファッションセンスとある程度の足の長さが必要です。

短足を自覚しているなら、テーパードパンツやスキニーパンツのような、足をスリムに見せるパンツを選びましょう。

オーバーサイズのトップス|やってはいけないファッション

やってはいけないポイントとして、もう一つお伝えしたいのが、オーバーサイズのトップスです。最近流行りのオーバーサイズのトップスですが、短足男性の場合、ベストなサイズを選ぶのが難しいことに注意しなければなりません。パンツとの組み合わせにもテクニックがいるので、ファッション初心者があえて挑戦する必要はないでしょう。

トップスとパンツの色を揃えよう

短足を長く見せるファッションの基本として、最後に覚えておいていただきたいのが、トップスとパンツの色を同系にそろえることです。パンツと靴の色もそうですが、トップスとパンツも、色が違うと上半身と下半身が分断されて見えるため、短足を強調してしまいます。

逆に、トップスとパンツを似たような色にまとめると、上半身と下半身の境目がわかりにくくなって、実際より足が長く見えるのです。

短足になる前に・なったあとの努力について詳しく知りたい方は、「短足の男性でも努力で身長を伸ばす!短期と中期、長期で身長伸びる、脚を長くする方法」をどうぞ。

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