柔道、陸上、重量挙げ、バスケ…短足が有利なスポーツ、不利なスポーツ、そして短足になるスポーツをまとめてみた!

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短足が有利なスポーツってあるの?

日常生活、とりわけ異性へのアピールにおいて、何かと不利な思いをすることも多いのが胴長短足の人でしょう。脚が短い悩みを抱えている人は「何かメリットはないのか?」と思ってませんか?例えばスポーツ、短足でも長足と互角に渡り合える、それどころか、短足が有利なスポーツはないでしょうか?

スポーツの結果は、運動神経とか、トレーニングで鍛えた筋力、知識や経験で決まるわけで、脚の長さが決定的な有利・不利を決めることはあまりありません。ただし、体型の面で、有利・不利はどうしても出てきます。例えば陸上競技の高跳びでは、身長が低い人はその段階で、どうにもならないデメリットを抱えていることになります。バスケやバレーボールのような「高さがモノを言う」競技も同じです。

では、胴長短足についてはどうでしょうか?これは「背が高くて脚が短い人」と「背が低くて脚も短い人」とでも違いが出てきますが、真っ先に挙げられるのが柔道や柔術、レスリング、剣道など、脚で攻撃しないタイプの格闘技系です。

簡単に言えば、脚が短い人は重心が低くなるから、転んだり倒れたりしにくいんです。レスリングやプロレス、総合格闘技で考えるとわかりやすいでしょう。足が長くて腰が高い人が、低い位置からタックルを受けるとどうしても転びやすくなります。その点、脚が短くて腰が低い人の場合はタックルの勢いを受け止めやすいので、けっこう大きなメリットのはずです。

柔道で足払いをかけられたときも、脚が短くて重心が低いほうが持ちこたえられます。背負投げに代表される投げ技を食らったときにも、両脚にぐっと力を入れて踏ん張ることで、持ちこたえやすくなるのです。脚が長いと踏ん張る余地もなく、すぐに投げ飛ばされてしまいかねません。

この「重心が低いと有利」に関しては、アメフトとかラクビーなんかも同じことが言えるんじゃないでしょうか。スクラムを組んだときやボールを持って走っているときに、敵からタックルを食らっても踏ん張りが利きやすいのです。ただし、言うまでもありませんが、「脚が短い=踏ん張りが利く」ではなく、ちゃんと足腰を鍛えることが大前提です。

スポーツとは言えないかもしれないけど、鉄棒の逆上がりも有利です。子供の頃、できるようになるまで苦戦した人も多いんじゃないでしょうか。逆上がりの難しいところは、なんといっても脚をうまく持ち上げて、くるっと回ることができるかどうかです。そうなると、脚が短いほうが簡単に回れるわけです。

体操競技や陸上競技は、種目によって短足が不利になる場合とそうでない場合があります。これは次の項目で詳しく取り上げます。

短足が不利になるスポーツ

逆に、短足だと不利になってしまうスポーツとして、見栄えが重視される競技が挙げられます。例えばダンスとか、スポーツには含まれないかもしれませんが、バレエなんかもそうです。これらは動きだけではなく、全身のシルエットとか、バランスといった見た目も重視されるので、脚が短いとどうしてもマイナス評価になりやすいです。ただし、一流のダンサーの中にはちょっと短足気味の人もいますから、不利かもしれないけど、致命的な問題点とは限りません。

それから、脚を使う格闘技です。キックボクシング、テコンドー、空手などが挙げられます。柔道・レスリングのような投げ技主体の格闘技では有利な短足も、足技を使う格闘技だと不利になります。なにしろ脚が短いと高く上がらないし、遠くまで届きません。対戦相手の蹴りはこっちに届くのに、こっちの蹴りは届かないので、ものすごく不公平というか、現実の厳しさを痛感させられてしまうでしょう。

同じように、「なんでもあり」な総合格闘技、あとスポーツではありませんが、喧嘩も不利です。脚が短い分、より相手に接近して間合いを詰めなくてはならず、その前に余裕で届く相手の蹴りをなんとかかわさなければならないので大変です。

難しいのが陸上競技です。かつては短距離走はアフリカ系の人が圧倒的に強いこともあって、脚が長いほうが有利と言われていました。今でも一般的にはそうです。でも、100メートルや200メートル走で活躍した伊東浩司選手が登場してからは、そんなイメージが一変しました。

伊東選手は従来の短距離走の走り方のイメージから大きく離れた、ピッチ走法を武器にしていました。長い脚で歩幅を広く取って走るのではなく、歩幅を狭くして、脚を速く回転させる走法です。これなら脚が短くても勝負できます。伊東浩司選手が活躍していた当時、「日本人に向いた短距離の走り方」なんて言われていたものです。だから、陸上で短距離を走る場合には短足はそれほど不利ではなく、あくまで運動神経とかトレーニングの成果に左右されると言っても問題ありません。

ピッチ走法がメインとなる長距離走では、むしろ短足のほうが有利な面もあります。少なくとも、身長が高くて脚が長い人よりも、小柄な人のほうが有利なのは間違いないです。競歩でも、短足のほうが有利な面があります。

陸上競技で間違いなく短足が不利になるのは、先ほども挙げた走り高跳び、そして走り幅跳びです。走り高跳びの背面跳びをイメージしてみてください。仰向けになって、身体を反らせながら脚を上げてバーを飛び越す形になります。脚が長いほうが持ち上げやすいし、胴が短いから全身を持ち上げるのもやりやすいんです。専門家の間では、「走り高跳びは脚の長さで決まる」なんて意見もあります。

走り幅跳びに関しても、トップクラスになるとはさみ跳びで跳ぶから、歩幅が長くなる脚長のほうが有利です。同じことが三段跳びにも言えます。

体操競技では、鉄棒や吊り輪系の競技は腕で全身をコントロールする必要があるので、胴が長いほうがやりやすい面があります。脚が長いと、まっすぐ伸ばした状態で全身をうまくコントロールするのが難しいです。平均台も、重心が低いほうが身体が安定するという意味で、短足が有利です。

一方、あん馬や床のように脚をうまく使いこなす必要のある競技の場合は、やっぱり短足は不利になります。長い脚を華麗に動かしたほうが見栄えがいいし、同じ技でも美しく見えるからです。体操をやっている人は、脚の長さで種目の向き・不向きが決まるのかもしれません。

意外なのはボクシングで、脚を使わないから長さは有利・不利とは関係ないだろうと思われがちです。でも、考えてください。ボクシングは上半身を攻撃し合うスポーツです。ということは、胴長のほうが「的」が広いことになります。胴長短足だとボディの攻撃をかわしきれない恐れがあるわけです。

しかも、ボクシングの場合は体重別ですから、身長・体重ともに同じくらいの人と対戦することになります。身長・体重に大きな違いがある相手と戦うんだったら、脚が長くて腰が高い人は下からの攻撃を受けやすくなるとか、自分が下からの攻撃をしにくいといったデメリットも出てきますが、同じくらいの身長・体重同士で正面で向き合って戦うなら、胴が短いほうが間違いなく有利です。

意見が分かれる競技としては、水泳が挙げられます。短足で不利になることは基本的にはないですが、短足で有利になるという説もあるからです。少なくとも泳ぐときの脚のキックでは足が短いほうが有利であろう、という説が有力です。

相撲についても取り上げておきましょう。倒れたら終わりのスポーツですから、重心が低い短足のほうが有利な気がします。でも、上半身には肉がたくさんついているので、足が短すぎると支えきれない恐れがあります。上半身が重すぎて脚が短いフィギュアを思い浮かべてください。テーブルに立たせて安定させるのが難しいはずです。短足で重心が低いのはいいけど、上半身の重さを支えきれずにコロッと転んでしまう恐れもあります。相撲に関して、短足は一長一短です。

短足が有利にも不利にもならないスポーツ

短足であることが有利にも不利にもならないスポーツもあります。脚を持ち上げるとか、蹴るなど、脚を直接使う機会がないスポーツです。ゴルフなんて典型的な例でしょう。卓球、バドミントン、バスケ、バレーボールなどもそうです。

「えっ?バスケやバレーボールは脚が長いほうがいいんじゃないの?」と反論する人もいるかもしれません。でも、これらの競技で有利・不利を左右するのは、主に身長の高さとジャンプ力です。どうしても「短足=身長が低い」の図式がついてまわりますが、実際には背が高くて脚が短い人だって世の中にはたくさんいます。脚が短くても高身長でジャンプ力があれば、バスケやバレーボールで活躍することができるのです。バスケの場合には股下でバウンドさせてドリブルをするレッグスルーをするときに足が短いのがちょっと不利になるくらいでしょうか。

とはいえ、バスケやバレーボールを成長期にやっていると、身長と脚が伸びるという側面もあります。ですから、バレーやバスケで活躍している人はそもそも高身長で、脚が長い傾向があるかもしれません。

卓球とバトミントンでは競技の性質上、不利にならないのはもちろん、小回りが効く動きが求められるので、脚が短い人のほうが有利と言えるかもしれません。ただし、決定的な要素にはならないでしょう。

短足になるスポーツ

最後に知っておきたいのが、「やっていると短足になるスポーツ」です。これは実際に脚が短くなるわけではなくて、成長期に脚があまり成長せずに、胴ばかりが長くなる傾向があるスポーツのことを言います。大人になってやる分はとくに問題はありませんが、10代後半で短足が気になる人は、ちょっと意識に留めておきたいところです。

それはどんな競技なのか、簡単に言えば、脚の筋肉に大きな負荷がかかる競技です。こうしたスポーツでは、栄養を筋肉の発達に費やす必要が出てきます。本来なら脚を伸ばすための栄養が筋肉や組織の発達のために使われてしまうので、脚が伸びにくくなると言われています。これは成長医学の専門家の意見ですから、かなり信憑性があります。

脚の筋肉に負担をかけるスポーツと言ったら、真っ先に浮かぶのはサッカーです。それこそ、短足になるスポーツの筆頭に挙げられる競技でもあります。

それから、重量挙げとかデッドリフトのような、重いものを持ち上げるスポーツです。脚を直接使うわけではありませんが、重いものを持ち上げるときに踏ん張る必要があるので、どうしても足元に負担がかかってしまいます。よく「重量挙げやデッドリフトを成長期にやっていると身長が伸びにくくなる」と言われるのも、一般的に見て脚にたくさんの筋肉をつける必要がある競技を成長期にやっていると、短足になりやすいからです。

また、脚に筋肉がつくスポーツだと、太ももをはじめとして、脚全体が太くなります。細い脚よりも太い脚のほうがどうしても短く見えてしまうから、実際の長さとは関係ないところで短足に近づいてしまうわけです。これも気をつけたいところです。

逆に、ジャンプする競技を成長期にやっていると、脚と身長が伸びやすいと言われています。

日常生活で気軽にできるスポーツや競技

本格的なスポーツをやる気はないけど、日常生活でちょっとした運動を取り入れたい…そんな人が気軽にできる運動は何か、気になりませんか?例えば、ランニングやヨガがおすすめです。

ヨガは身体を動かすのではなく、静止した状態を保つことでインナーマッスルを鍛えますから、基本的に短足でも不利にはなりません。ただし…ヨガではいろいろなポーズをとるので、脚が長いほうがポーズをとりやすい面はたしかにあります。脚を持ち上げて手でつかんだ姿勢を維持するポーズなど、脚が短いとそもそも手が届かないことだってあるかもしれません。

ランニングに関しては自分のペースで走るものですから、短足で有利・不利になることはないでしょう。

筋トレでよく行うスクワットは、実は短足のほうが有利です。脚が短いほうが、背筋を真っすぐ伸ばした安定した姿勢でできるからです。脚が長いとどうしても脚を持て余し気味になってしまう上に、前傾姿勢になってしまうので、トレーニングの効率が下がってしまうんです。

これまでいろいろな競技について挙げてきました。意外に短足が有利になる競技が多い一方で、不利になる競技も確かにあります。これからスポーツを始めるつもりの人は、自分の体型に合った競技を探してみるといいかもしれません。

スポーツができる人は基本的にモテる可能性が高くなります。となると、短足が有利な競技を選んで上達すれば、短足でもモテるチャンスも得られることになります。さらに、スポーツウェアにちょっとお金をかけてうまく着こなせば、好感度アップも間違いないでしょう。

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